PLAY THE BALL AS IT LIES
スタイミールールの変遷(1952年廃止)
ゴルフは「あるがまま」という基本理論の例外としてマッチ・プレー競技に「球の拾い上げ」を認めました。
「プレーヤーのボールが、グリーン上で自分のパットとホールの間にあり、お互いのボールの間が6インチ以内でない場合を、スタイミー状態になる。」
「スタイミー」には「遠球先打」の原則から心理的なプレーとして2つの技巧の曲打ちがありました。
◯曲打ちには
1)ボールの上を飛び越す
2)ボールの側面に沿って打つ
(最新ゴルフ大百科)
スタイミーの変遷
ゴルフの歴史で、’スタイミー’という用語が使われたのは、1812年5月1日に採用されたルール31の「球の拾い上げ」の規定です。セントアンドルース・ゴルファー・ソサエティのこの脚注が初めてで、ルール31には次のように書かれいます。(1)「両者のボールが6インチ以内の場合、拾い上げる。
スタイミー規則の特徴
マッチ・プレーとは2人のプレーヤーがホール毎に勝敗を争う競技で、スタイミー規則は1744年に始まり1952年に廃止となりました。約210年間にわたり英国と米国でスタイミー規則の「存続」と「廃止」の議論が繰り返し行われました。1952年の廃止からすでに66年が経過していますが、「球の拾い上げ」「6インチ」「遠球先打」などは現在でもゴルフ競技規則に位置づけられています。
英国や米国におけるスタイミーに関する文献の資料調査を USGA GOLF MUSEUM に照会しました。その結果、 USGA GOLF MUSEUM から50頁にわたる膨大な文献史料の提供がありました。その一部を使用して日本ゴルフ学会第31回大会で「スタイミー規則の廃止論 =作家久米正雄からの提案= 」を発表しました。
スタイミー規則から「6インチ」という正確な距離を測定する方法に、1865年にゴルフのスコアカードが作られました。「Stymie Guage」と称するカードの一辺の長さが、6インチあるいは対角線が6インチに作られました。1937年に創設の藤沢カントリークラブのスコアカードにも「THIS CARD MEASURES SIX INCHES IN LENGTH」と書かれています。
球が6インチ以内の場合、拾い上げが適用された。また相手との球の位置を判定する際、相互の球の間が6インチ以内でない場合、スタイミーの競技に入る慣習がありました。
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(霞ヶ関カントリー倶楽部)
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(霞ヶ関カントリー倶楽部)
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(霞ヶ関カントリー倶楽部)
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(霞ヶ関カントリー倶楽部)
とても貴重なスタイミーの連続写真です。
USGA GOLF MUSEUMからスタイミーに関する文献史料の標題です。
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現在ではスタイミーという言葉が使われるのは、ボールとグリーンとの間に樹木、障害物などがある場合、ローカルルールに「6インチプレー」があります。